日本語訳だけではわからない、彼のスピーチ(Steve Jobs)
今日のNHK News Watch 9で早速、Steve Jobsの死について報道していました。
有名なあのスタンフォード大学でのスピーチも「ほんのちょっとだけ」抜粋して紹介。
もちろん、日本語字幕が付いているけど、自分にとっては違和感がありました。
彼のスピーチを全部聞くとわかるのですが、
・人間はいつかは死ぬ、それはどんな人でもそう。若い君たちもいつかは終わりを迎える。
・死ぬときは何も持っていくことはできない。
というようなことを言っています。
これは、聖書などにも書かれていることがバックグラウンドにあるか無いかで印象が違うはずだと思います。
聖書の中にもこのような記述がありますから。
聖書には、土に帰るという表現になっています。
(そもそも、創世記で神が土から人間を創造されたように。)
そして、やはり、死ぬときには何も持って行けないから、この世の富や名声を求めるなと
強く戒めています。
あの有名なStay Hungry. Stay Foolish. も日本語訳はいつも
「ハングリーであれ。愚かであれ。」
なのですが自分がスピーチを聞いた時に感じたことはもっと深い意味でした。
Hungryとは飢えた状態。
聖書では渇いた者は私のところに来て飲みなさいという勧めがあります。
これは、単純に食事や水のことを表面的には意味しているようですが、
実は神を求めるということなのです。
クリスマスに正餐式がありますが、この時、ワイン(=キリストの血)とパン(=キリストの
肉体)を拝し食することで、キリストと一致する、というのが信仰なのです。
あと、Foolishですが、辞書にはSillyやStupidとは違う意味と書かれてあります。
頭が悪いという意味ではないようです。
彼のスピーチの文脈からは、決して単なる「愚か」ではなくて、むしろ
「常識に捕われるな」
「他人からFoolishと嘲られても気にするな、自分のやりたいことをやれ!」
と言っている気がします。
他にも「内なる声(inner voice)に耳を傾けろ」というのも、自分の内に内在現存する
神を崇めて、その御声に従いなさいという意味なのです。
決して、「自我」や「欲望に任せて勝手に生きなさい」とは言っていないのです。
彼が聴衆である学生に語りかけた言葉は、だからとてもシンプルだけどとても
重みがあって、とてもこんな訳じゃ伝わらないようなもどかしさを感じます。
Steve Jobs自身は仏教や禅の世界に深く入り込んでいたようですが、キリスト教が
バックグラウンドにあるアメリカで聴衆を意識してああいった言葉を選んだ気がします。
スタンフォードのスピーチで彼がどういう境遇で生まれ、育てられたか。
(生まれる前のいきさつは、本当に胸が掻きむしられる悲しい思いがします。)
そういった彼の苦悩、繊細な心を知った時、初めて彼の作るモノに魂が込められている
理由がわかったのです。
信仰心の深かった彼のこと。
きっと、深い意味を「わかる人だけわかるメッセージ」にしてそっと伝えたかったのでしょう。
彼の作った様々な作品のように。。。
追記(関連記事):
"Stay Foolish."は「愚かであれ」でいいのだろうか?(英語)
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